「どこかで見たことのあるようなAI画像だな……」
SNSや広告でAI生成されたイラストを目にしたとき、そんな風に感じたことはありませんか?
ChatGPTやGemini、Midjourneyなどの普及により、誰もが簡単に美しい画像を生成できるようになりました。
しかしその反面、「AI画像には個性がない」「誰が作っても同じに見える」という声もよく耳にします。
せっかく自分のプロジェクトや発信に使うなら、自分だけの「色」や「こだわり」を感じさせたいものですよね。
実は、AI画像生成において個性を出す鍵は、AIそのものではなく
あなた自身の「意図(ディレクション)」にあります。
この記事では、AIを単なるツールから「自分の表現手段」へと昇華させ、個性を宿らせるための具体的なアプローチをプロの視点で解説します。

1. なぜAI画像は「個性が欠けている」と言われるのか?
結論から言うと、「AIのデフォルト設定」に頼りすぎているからです。
AIは膨大な学習データの中から、最も「一般的で平均的な美しさ」を導き出すのが得意です。
そのため、短い単語だけで指示(プロンプト)を出すと、AIが気を利かせて「よくある綺麗な画像」を出力してしまいます。
これが「AIっぽさ」の正体です。
しかし、これは裏を返せば、人間側が具体的なこだわりを持って指示をしない限り、AIはあなたの個性を汲み取れないということでもあります。
2. 個性は「ディレクション(意図)」から生まれる
AI画像生成において、あなたは「絵描き」であると同時に「監督(ディレクター)」でもあります。
個性とは、テクニックだけではなく「何を良しとし、何を捨て、何を強調するか」という意思決定から生まれます。
- 構図のこだわり: あえて被写体を端に寄せる、あるいは極端なローアングルにする。
- 光の演出: どこにでもある昼間の光ではなく、早朝の青白い光や、窓から差し込む一筋の光を指定する。
- 質感の指定: ツルツルしたデジタル感ではなく、古いフィルムのような粒子感や、手描きの質感を加える。
このように、細部にわたる「意図」を積み重ねることで、画像は「AIが作ったもの」から「あなたが作らせたもの」へと変化します。
3. 言葉選びで差をつける:プロンプトに宿る書き手の個性
「プロンプト(指示文)」は、あなたの思考を言語化したものです。
同じ「猫の絵」を描くにも、人によって選ぶ言葉は全く異なります。
- 「かわいい猫」
- 「午後の木漏れ日の中で、幸せそうにうたた寝をする、ふかふかの茶トラ猫」
後者のように、状況、感情、質感を詳細に言語化するプロセスそのものが、表現者としての個性です。
表現や言語の選び方は、同じ人間であってもその時々で異なるもの。
あなただけが持つ言葉のストックが、AIのアウトプットを唯一無二のものに変えてくれます。
4. Midjourneyのパーソナライゼーション:自分の好みをAIに学習させる
さらに最近では、技術的にも個性を出しやすい環境が整っています。
その代表例が、Midjourneyに搭載された「パーソナライゼーション(Personalization)」機能です。
これは、ユーザーが過去に「良い」と評価した画像の傾向をAIが学習し、その人の好みに合わせた画像を生成してくれる機能です。
- 自分好みの学習: 何百、何千という選択の中から「自分はこれが好き」というデータを蓄積させる。
- アウトプットの独自化: 同じプロンプトを入力しても、AさんとBさんでは、それぞれの好みが反映された異なる結果が返ってくる。
「自分好み」をAIに覚えさせて出力させる。
これはもはや、一種の「デジタルな筆致(筆づかい)」と言えるのではないでしょうか。
技術を使いこなすことで、AIはあなたの感性を増幅させるパートナーになります。

5. まとめ:AI時代の「個性」とは、あなたの選択そのもの
AI画像生成における個性とは、単に珍しい画像を作ることではありません。
- 明確な意図(ディレクション)を持つこと
- 自分だけの言葉(プロンプト)で細部を記述すること
- パーソナライズ機能を活用し、自分の感性をAIに同期させること
これら「選択」の積み重ねが、結果として「あなたらしさ」になります。
AIはあなたの個性を奪うものではなく、むしろあなたの頭の中にある世界を具現化するための強力な武器です。
ぜひ、「自分のこだわり」をAIにぶつけてみてください。
そこから、あなただけの新しい表現が始まります。



コメント